2024年回顧録・後半戦

ようやく書き終わった2024年振り返り後半戦です。年度内どころか2025年も折り返しが見えてきましたが、37000字などという狂った字数なので多目に見てください。
前半戦はこちら。

 

■僕のヒーローアカデミア読了(8/7深夜→12/4)/familie(8/9)
41巻まで読むもこんなんここで止まれるわけなくない!? と深夜にWJ電子版を買い駆け抜けて読了。振り返り前半戦でも書いたんですけど本当~~~~~~におもしろかったです!! ツイッター見たら読み終えたの3時だった。ド平日に……。
そして「familie」がヒロアカ最終話まで見届けた直後のリリースだったの、本当にめぐり合わせミラクルがすごい。大好きな楽曲のひとつです。いい曲だ……本当に……。
と思っていたところ、最終42巻の書き下ろしさあ!!!! 「familie」じゃん!?!!? となり改めて大変なことになりましたよ私は……「これからだ さぁ 人になりましょう」……。君ともっと話がしたい、愛なんだよな~~!? 「恋愛」にとどまらない、もっと広義な、人が人に向ける愛……………………。あと風の東海道線会話以来(つまり人生の半分以上)車内の静かな会話が本当~~~~~~にツボなので撃ち抜かれて大変なことになりました。あの日の後部座席から見た景色……本当にありがとう……。
あと、ルミリオンがNo.1ヒーローなの、本当に本当に本当にありがとう!!!!! ヒロアカという作品の看板はデクくんだし人気投票1位はかっちゃんだけど、No.1ヒーローはルミリオンなんだよなあ~~~~!!!!!!!!
本当に最高だった、最高の物語を本当にありがとうございました!!!!

■ヒロアカ映画(8/13)
ツイッター参照。ふせったーにちゃんと感想を書いており、えらい。

■キングダム映画(8/14)
わかっていてもやっぱりめちゃくちゃ泣きましたね。タイトルをそこで出すのはさあ~~!!!! もうダメ押しでどぼどぼ泣いてしまった。王騎将軍………………。

■MIU404見返し(8/20~8/23)
ラストマイル直前だったからか、MIU404の再放送があったので改めて見返し。まあ一挙放送に出くわしたりするたびに折に触れて見てはいるのですが……。
見返すタイミングによってグッとくるところが微妙に違っていて、本当に素晴らしい作品だなと思う。ラストの「密! ディスタンス!」のところ、完全に懐かしむトーンで普通に笑ってしまって、それが今回の一番強烈な印象だったな。

■ラストマイル(8/24・9/16)
まず第一にめちゃくちゃおもしろく、そして本当に素晴らしい映画でした。冒頭の音楽が、オーケストラのチューニングから始まるの、最高!!!! 文字通り手に汗握ってタオルがくちゃくちゃになってたところ、洗濯機のシーンで瞬間湯沸かし器のごとく泣き、その流れでがらくた聞きながらさめざめと泣いた。
志摩が「俺はあいつに正しいままでいてほしい」と言ったMIU404の先に、ラストマイルがあり、「がらくた」があるということ……。ラストマイルの感想は小説に全部込めた。「がらくた」「Soranji」「フラワーズ」「橙」(アジカン)「転がる岩、君に朝が降る」をリピートしながら書いたというのが全てです。

■ASIAN KUNG-FU GENERATION “ファン感謝祭2024″(8/31)
チケットのご縁がなく涙を飲んだので、配信をしてくれて本当に本当にありがとうございました……!!!!
もう、めちゃくちゃ最高だった!!! 「未だ見ぬ明日に」聞けたの嬉しすぎたし、「羅針盤」とか「橙」とか「All right part2」とか染み入るように嬉しく……。
生で聞きたかった~~!!! という気持ちはもちろんあるのですが、それよりも聞けた喜びのほうが上回っていたのは自分でも予想外だったな。アジカンの楽曲たちには誇張抜きで人生を伴走してもらっており、本当にいつも側にいてくれてありがとうの気持ちしかないです。新曲もめちゃくちゃ良かった~~!! リリース楽しみです!!
……などと書いていたが、この日記を書き終える前にリリースになってしまった(2025/5/21)。「MAKUAKE」、本当に良い楽曲で、本当に大好きです。ありがとう………………。

■あさきゆめみし(9/4~9/14)
光る君へが本当に毎週良すぎて、波及してあさきゆめみしを読み返しをやった。いつ読んでもおもしろく、そして読むタイミングによって感想が変わるところが本当にすごい、紫式部先生も大和和紀先生も……。
このあたりのツイート、勢いがあって良い。よりを戻すなは本当にそう。


葵の上も紫の上も、いま読むと本当に辛くて……。光源氏は本当に反省してほしい、うっかり女三の宮をお迎えする約束をしてくるんじゃないよ本当に……。
そういう意味では母は昔から「最終的になんだかんだ一番幸せなのは明石だと思う」と言い続けており、高校生のときはふーん……? と思っていたのですが、今読み返すとなるほどね……確かにそうだね……と思うようになっており時の流れを感じた。
宇治十帖の終わり方についても同じで、昔は「えっこれで終わるのか……ふーん……?」て感じだったけど、今改めて読むと、本当にしみじみと良く……。最後はただ流されるだけでなく自分の手で自分の生き方を選んだ女の名前が浮舟であることのセンスよ!!! 舟は浮いているだけなら流されるが、自ら舵取りをすることだってできる……。
今回の感想としては、槿と花散里がマジで良すぎる!!!! 個人的に憧れる生き方は槿がダントツだし、こうありたいという心ばえは花散里なんだよな……。
また数年後に読んだら違うことを思いそうで、それもまた楽しみです。

■FGO奏章(ペーパームーン:8/20~8/23、イド:9/2~9/10、ドバイ:9/20~9/22、アーキタイプ・インセプション:9/22~10/8)
私は締切がないと頑張れない人間なので、ドバイとアーキタイプ・インセプションにクリア期限を設けてくれたおかげでようやく追い付けました。ありがとう……。そしてバーソロミューの夏霊衣が本っっっっっ当に良くて、本当にありがとうございました……!!!!!!!
奏章Ⅳがあるらしいので感想はそこでまとめます。というかアーキタイプ・インセプションの感想を読み返していたら完全にチ。にはまるウォーミングアップをしていて笑った。そりゃあどっちも直撃するわけだよ……。

■宝塚雪組公演 宝塚グランドロマン『ベルサイユのばら』-フェルゼン編-(9/19・10/2)
ちょうど一大仕事が終わったあとのタイミングだったのでとにかく手当たり次第申し込み、なんと2公演当たった!! うれし~~!!! 連載時から愛読していた母、脳内補完もあいまって泣いており、その作品を好きな人と見に行けるのやっぱいいな……と思った。人の好きな作品の話を聞くのが好きだから……。
宝塚は行くたび本当にみなさん美しく大感謝なのですが、なかでも特に朝美絢さんのオスカルさまが美しすぎた……!! 
最後のほうでまさか男役のみなさんが客席まで来てくださるとは思わず、至近距離を通り優しく微笑んでくれる美しい人々に、何が起きているかわからなくて「え!? え!?!!?!?」となってしまった。人間、キャパを越えると記憶を保持できない。他の方の感想を読んだところ、客席後方から前に向かって降りて行ってくれたらしいです。方向とか本当に一切覚えてない。
1回目は舞台向かって右側の少し後ろの、2回目は向かって左側の前方だったので、全員に近くを通っていただけたのが本当に嬉しくて……! 本当にありがたかったです。ありがとうございました……!!!
前日の10/1にちょっとフラッとなったときに運悪く頭を怪我して運悪くかなりの流血沙汰になり救急搬送され夜間外来で医療用ホッチキスでバチンバチンと処置してもらったのですが(たまたま救急の先生が脳外科の先生で、CTも撮ってもらい、単なる外傷のみで中身に異常がないこともその場で確認してもらった)、場所がアレなだけのただの怪我すぎて、搬送されている間ずっと内心は「明日宝塚なのにどうしよう、何としてでも行きたい、どうにかならんか……」と念じていた。幸い良い感じに髪で隠せる場所だったので、髪を結んで何事もなかったかのように普通に行った。行けてよかったです。本当に……。

■虎に翼(4/1~9/27)
本当~~~~~にめちゃくちゃ、めちゃくちゃ良かったです……。違国日記、MIU404、ラストマイルと同じ引き出しに大事にしまってこれからも抱き締めていきます。
優三さんの出征のところ、本当に……本当に今も思い出すだけで泣いてしまう。見終わったあとはしばらく何をしても泣いてしまったため寝込んだ。
どんな人にもその人だけの傷があって、でもそれを抱えながら私たちは生きていくしかなくて……、そう、生きていくしかないんだよな。逃れられないそういう日々の営みの果てにどんなこともいつか必ず過去になっていくこと、それはかなしみでもあり、きっと希望でもあるのだろうなと思います。
お父さんが亡くなるまでのシーンのあの独特のおかしみ、そう、わかる………………となり、泣き笑いしていた。対照的に、お母さんが亡くなるところはもうめちゃくちゃに泣いてしまった。寅ちゃんと花江が一緒に日記を燃やすシーン、本当に良かったです。
優未との問題が簡単に、はい解決! となるわけではないところも、とても真摯な作品だなと思いました。寅ちゃんが周りを見えなくなっているところ、自戒を込めて見ていたので胃が痛かった。新潟に行ったあと、寅ちゃんが「今日のご飯、お菓子でいっか」と笑って優未と食べるシーンがすごく好きです。完璧な人間はいないし、そういう適当さこそが生活なんだよな……としみじみと良かった。
書くべきなのに書き漏らしていることがきっと無数にあり、リアルタイム感想をちゃんと残しておかなかったのが悔やまれる!! シナリオは全部買ってあるのでじっくり読み返したいし、見返したいね……。
最終週はもう、完全に涙腺がバグってずっとダバダバ泣いていた。素晴らしかったです、本当に…………。
寅ちゃんのなかのイマジナリー優三さんがいつだって寅ちゃんに言ったあの言葉しか言ってくれないの、アンナチュラル#7の中堂さんの「死んだやつは答えてくれない」を思い切なくなっていたのだけど、桂場さんのなかのイマジナリー多岐川さんは雄弁だったからそういうわけでもないのか……と思っていたところ、最終週の優未とのやり取りのあと、寅ちゃんのなかの優三さんがやっと「約束守ってくれてありがとう」と微笑んでくれたのを見て、やっと寅ちゃん自身が約束を守れたって思ったのかな……とめちゃくちゃに泣き、中堂さんの「許されるように、生きろ」を思ってまた泣いた。
そして、ちょうどアーキタイプ・インセプションをやっていた頃だったため、特別/普遍とか、「のちに続くものへと託すこと」「よりよい明日へと手を伸ばすこと」が人間を人間たらしめる善性……とかぐるぐる考えていたのも重なってクリティカルに刺さってめちゃくちゃになってしまい……。しかも私のなかの違国日記がものすごい勢いで迫ってきて……「法とは船のようなもの」……。人生の機運が重なるとこういうことが起きるんだよな……。
思い返せば、一度もOPをスキップすることなく完走した朝ドラって初めてだったかもしれない。週を重ねるごとにしみじみと染み入って本当に良くて……。着物→法服→モンペ→法服→素足になるの、いつだって寅ちゃんも私たちも、突き詰めればそのからだひとつで怒っているのだよな……、と思っていたんですけど、最終週後にフルを見たらもう、本格的に体がバグって涙が止まらなくなり、シャツの袖も襟ぐりもびちょびちょになった。米津玄師って本当にすごい。本当に……。
よりよい明日へ手を伸ばし続けることを諦めなければ、私たちはどこへでもいけるし何にでもなれる。そういう優しくあたたかい叱咤激励ときっと人生のお守りになるたくさんの言葉をもらいました。本当にありがとう。素敵な作品に出会えて本当に良かったです。

■Mrs. GREEN APPLE on “Harmony”(10/16・11/20)
2公演行けました!! 楽しかった~!!
今回も母と行ったので、イントロの英語の沿革をざっくり通訳してたんだけど、同通ってすごいな……と改めて思った(職業病)。全体通してショーみたいだったし、ライトが光り始めるところも本当にきれいで……。あとなんと言ってもセッションよ!!! 本当に半端なかった。「クダリ」と「StaRt」の間だったかな? Harmony全体としての感想でもあるのだけど、自由にできるって強さだな~~というのをめちゃくちゃ感じました。
若井さん藤澤さんは扉を開けて出てきたから、大森さんも一緒に出てくると思ったのにいなくて、曲始まってどこ!? と思ったら舞台右側の貴族席のカーテンのところで、そこ使うのー!!! となった。
何回でも言うが歌詞が出るのは本当にありがたいです。ありがとう……。
「Magic」に続いて「Hug」、盛り上がった直後にいきなりバラードに行くの緩急がすごい。全体通して、今回は緩急つけて振り回す順番だなと思った。
「ライラック」オーケストラアレンジ、本当にありがとう……! Harmonyは全編動画撮影OKと言いつつ、阿修羅像ではない私は手が足りないのでライト振って拍手に専念していたのですが、「ライラック」だけは撮った! 演出連動ライト、見ていて本当に楽しい。演出の一部になれた気がするので……。
「ANTENNA」が聴けるの何度でも本当にめちゃくちゃ嬉しい~~! 大好き!!!
「嘘じゃないよ」「光のうた」「soFt-dRink」の流れ、しみじみと良く……。光のうたのときのライト、単色だからこそすごくきれいでした。
そしてHarmonyのハイライトは間違いなく「ア・プリオリ」からの「Dear」でしょう!!! 本当~~~~にすごかった!!!! 「ア・プリオリ」、以前ミセスROCKSで流れたのが初めて聴いたときだったのだけど、今やるこの楽曲の迫力半端ない!!! すごかった!!!! 私は今のバンドがライブでやってくれる初期の曲が本当に大好き……。
歌詞がバリバリッとなるのも印象的だったし、赤一色のライト、流している血の色なんだよな……。ラストでライトが白一色に変わるところで、それでも……となったところからの「Dear」だったので、もう鳥肌がすごくて!!!! すごかったです。本当に……。2回目の11/20はセトリをわかって聴いているわけだけど、感激はむしろ増していました。本当にすごかった……。
そのあと何事もなかったかのように(?)「クダリ」でわちゃわちゃするのも良すぎ! アットホームな雰囲気でかわいいね……。
たぶんここにセッションだったと思う。どなたも、もう、音楽が上手すぎるのですが!? ソロのたびに全力拍手していた。
そしてパーカッションからの「StaRt」良すぎ~~!! パッパッパッのところ、オーケストラアレンジなことでいつものライブよりもちょっと押さえ目になっていて、むしろ歌詞が際立っていて素敵でした。
「ケセラセラ」の前の腹話術大森さん、最初なにが起きてるのか咄嗟にわからなかった。そんなんもできるんです!? 押さえ目なのはこれもそう、だからこそ歌詞が際立つ……と思っていたら、ツァラストゥラがめちゃくちゃ力強くてもうすごすぎでした。
ファイナルだった11/20、「ケセラセラ」の直前に大森さんが「みんな12/2空いてる?」「記者発表するよ」とだけ言って、なんか自分含め私の周囲一帯はぎょっとした雰囲気になり、一気に「記者発表って何………………………………」に頭を持っていかれてしまって「ケセラセラ」に全然集中できなかった。なんか、yourubeに上がってる動画を見るとそういう感じじゃないんだけど、あの瞬間現地で感じた空気は絶対「発表ってなんだろう~!(ワクワク)」ではなかったんだよな!? 「発表って何……………………」とひたすら暗澹たる気持ちになってしまい……。そのせいか11/20はここ以降の記憶があまりない。楽しみにしてたのに……。放り投げる感じじゃなくて、せめて「楽しみにしててね!」くらいの空気は醸してくれるとこちらとしてはありがたいのですが……!? 頼みます……本当に……。
話をライブ感想に戻す。10/16は前日深夜にn周目のフリーレンで蒼月草のところを見返して爆泣きしていたので、「They are」で完全にヒンメル………………フリーレン………………になってしまいさめざめと泣いた。
「コロンブス」、ゼンジンに引き続き色鮮やかで良かった~! ゼンジンの「コロンブス」はようやく!!!(号泣)という色がどうしても強かったところ、Harmonyの「コロンブス」を聴いて、ようやく本来の「コロンブス」を取り戻したような気持ちになりました。この楽曲ってこういうものだよね、という。よかったね……おかえり……。
「Part of me」は引き続きヒンメル…………………………スイッチが入ってしまい、じーんとなっていた。
「norn」、ステージのライトのオレンジが暖炉のあかりみたいにあたたかで素敵な演出でした。オーケストラ似合うな~!
「Soranji」、ほぼソロなのに声全くぶれなくて本当にすごかったです。半端ないよ………………。毎回感情揺さぶられるんですけど、それはそれとして最大威力を発揮していたのはやはり「ラーゲリより愛を込めて」のエンディングとして流れたときなんだよな。ネタバレを踏まずに映画を見て、「『Soranji』ってそういうこと!?!!?!?」と自力で至ることができて本当に良かったです。
「familie」、やっぱり聴くたびに1A~~~~!!!!!になってしまうな。10/16の会場に向かう途中の夕焼けが、MVみたいなピンクのような紫のような色だったのでうふふとなった。
ラストの「Feeling」、ラララで見送るの、めちゃくちゃ良かった!!!! アルバムてもライブでも、「Feeling」はエンドロールを担える楽曲だなと思っているんだけど、セッションとみんなのラララの大合唱によってそのトーンが全く違うものになるの、本当にすごいな………………。エンドロールを担える楽曲としての「Feeling」のポテンシャルを感じました。ショーは終わり、また日常へと帰ってゆく、わたしたちの日々は続く……。
自由な音楽という強さをひしひしと感じるライブでした。楽しかったです!!

■悪役令嬢の中の人(10/27)
なんか競馬場で新聞振り回すがごとくの感想ツイートがやたら流れてきて、転生ものでいったい何が!? と気になり、話題になってるから読んでみるか……と軽い気持ちで読み始めたところ読む手止まらなくて一気に3周した。ドドドド面白い!!!!!!!!! ツイッターありがとう、おかげでこのビッグウェーブに間に合いました。
中の人ってそういうことか~~!!! と唸ったし、「エミのレミリア」を大事にしているレミリア様が本当に……愛……とじーんとなるのに、アドレナリンの出方はカイジと同じなんだよな。
エルハーシャ様のところの飄々お兄さんが剣聖だとまさか思わなくて、エッッッッッあなたが兄上なの!?!!? とひっくり返ってツイッターの海に漕ぎ出したら、なんか原作済勢も漫画のみ勢も全員等しく焼き討ちされてたし、さらに原作者によるSSまで投下されてもっと死屍累々になっていた。エルハーシャ様とシルベストの関係性、無限にやばいし、この善良で慈愛に満ちた王妃様とエルハーシャ様にそんな顔をさせるな~~~~!!!!!! ウィリアルド……おまえ………………となった。アンヘルはめちゃくちゃ有能統治者なのに恋は一途でポンコツでかわいいし……かと思えばここぞのタイミングで最高プロポーズかますし……。とんでもねえ作品に最高のタイミングで出会ってしまった。ありがとう……!!!
もうすぐエピローグとのこと、終わっちゃうの寂しいけどめちゃくちゃ楽しみです!!! 原作とコミカライズの相乗効果がとんでもないの、メディアミックスならではで本当に嬉しく……。漫画で読み始めたから最後まで漫画で見届けて、そのうえで原作を読んでまた漫画に行くという反復横飛びしたい。どんなラストかめちゃくちゃ楽しみだ~~!!!!

■アフターゴッド(11/15~11/19)
以前からTLで読んでる方がちらほら見えて気にはなりつつ機を逃していたところ、無料公開していた35話まで読んでみて、帯川……………………と絶句した勢いでコミックス全巻買った。
35話まで読んだうえで改めてコミックスで最初から読むと、時永が和花に言った「何キロくらいまでなら運べる?」の背景がお風呂なのとか、最初のほうの後ろ姿の帯川と時永のありふれた日常の一幕の扉絵とか、ニャババのババは馬場さんからきてるんだろうな……とか、もう、めちゃくちゃになり……。
そして帯川と時永の関係性がもうドドドドヤバくて……「お前と会うのは昨日で最期と決めたんだ」、最後じゃなくて「最期」表記なのさあ……。時永の友達としての帯川の最期でもあり、帯川の友達である時永を食べて永遠にするという意味での最期でもあり、ていうのを表現でもやってるの、もう情緒がめちゃくちゃなんだよな……。
現帯川が時永に会ったときに「鐘の中の人間を焼き殺すような良い名前だろ?」て言ったのって清姫のことか!!!!! だからお前たち自己紹介しろ! で名前聞いて気に入られちゃったのか……自分で気付けてよかった! とのたうち回っていたのですが、読み進めたら普通に単行本おまけページに書いてあった。はい……。
21話の「友達がずっといないのとずっといるのだったらずっといるほうが良いだろ」とか、30話の「覚えてくれ。時永にも覚えさせようと思う」とかさあ………………名前を教えて覚えていてほしいと思うの、紛れもない愛じゃん………………。
「今の関係は本当の積み重ねだろうが!! それをウソって言うなあああああ!!」、真実の台詞すぎる…………。あったものはなくならない、今はこれまでの先にしかない、嘘だったとしても自分が受け取ったものは本当、このあたりが本当に本当にツボなので……。時永にとっての「帯川」を覚えているということ……。
そのあと一転して相手にしか聞こえない小声で冷静に話すの、もう、ヤッッッッバすぎるのですが!?!!? そして子供みたいな神が震える友達に自分が寝る用の布団をかけてあげるの、これ以上ない愛だよ……………………。
そして未知の5巻以降を読み進めていったところ、完全に情緒めちゃくちゃの角度が変わりもっとめちゃくちゃになった。ヲロカピ…………………………。ヴォロフのこと、友達だったからいつものヴォロフに会いたくてアルラの薬物と同じようなものを作っていて、でも全部間違いで、友達だからこそ今度は「絶対に私が殺す」と言うの………………
ウウ……………………。ヲロカピがヴォロフを洗ってあげるところ、影は蛇の形になってるのに気付いてウワーーーッ!!!!! となった。あのやり取りが本当に……。
なんかさ~~~~~~ヲロカピ、子供みたいな神だなと思ってたけど、当初の印象とは裏腹に、よっぽど人間らしくて情が深くてまっとうで……だからこそヴォロフのことも時永のこともしんどく……。時永が大切だからにも薬をあげてしまい、同じように辛い状況になりかけており、でも「だけど、私は今度こそ正しいことをしてる。──んだよなあ?」と自分に言い聞かせようとして、でも本当は自分が一番正しくないってわかっていて……という……。そして8巻の「もっと一緒に話をしておけばよかった」「ヴォロフと話がしたい。ヴォロフと……」が…………本当に…………。時永とはまだ間に合うよ……! と思う一方で、当の時永にはその気がないのさあ!? もうめちゃくちゃ。
というかこの感想を書いていての気づきなのですが、ヴォロフを食べたヲロカピが、時永の落ちた指を食べちゃったのって、そういうことじゃん!!?!? 気が狂う。「お腹の中に入れなきゃ一緒に歩けない」……。
自分が世界の中心にいるみたいに自由気ままに振る舞う嵐のようなキャラクターがその実、情がめちゃくちゃ深いというのも私のクリーンヒットだということに最近気づいたのですが、ヲロカピ、完全にこれです。
代里子さんと巳波くんもしんどい……。そりゃあ代里子さんからしたら巳波くんを取り戻したいと思うよなあと思いつつ、でも時永にとっては……。これ完全に行き詰まりでどうしようもなくないですか!? 今からしんどいのですが……。
巳波明生スイッチと時永の呼び掛けがダブったとき、ヲロカピの吹き出しでも「TOKINAGA?」「YORIKO?」がダブってるのすごい!! となった。ていうか巳波明生スイッチに匹敵する時永の呼び掛けって何?
n回言っているけど、一見「ブッ飛んでるAの手綱を握ってなんとかコントロールしているB」かと思いきやその実、BよりよっぽどまともなAと、Aより全然ヤバいし苛烈だがそれをにこやかな笑顔の下に隠しきれるだけの度量とずるさがあるBという関係性が私は本当~~~~~~~~にツボで…………………………。時永の様子がおかしくなっていくほどにこのツボを刺されて大変なことになっている。7巻の、ニスロカ筆談シーン本当にやばかったです。
というかニスロカって何……時永って何……どういうこと……の嵐で、毎回本当にしんどいのですが続きが楽しみすぎる!!!
続きもとってもとっても楽しみです。8巻表紙に対する先生の「タイトルロゴの位置は毎巻、『本人が隠したいもの』の位置に置いています。 」のツイート、本当にもう、勘弁してください。

■ロボット・ドリームズ(11/25)
さよりさんから「ぜひ見て」と連絡があり、あまりそういう連絡をしない方(作品との出会いには人それぞれの機運があるため)と思っていたので、そんなさよりさんに言わせるって何事!? となった勢いで仕事の時間をずらして見に行った。本当に、本当に見て良かったです…………。さよりさんありがとう………………。
まずもって冒頭の孤独の描写が迫真すぎて、リアルで息苦しくなりいきなりめちゃくちゃ泣いてしまった。そしてあらすじを読んだ上で見ているので幸せな日常パートもだいたい涙ぐんでたし、ラストはもうダバダバ泣いてたので、隣のおじさん、隣の女なんか終始めちゃくちゃ泣いとる……と思っていたと思う。おじさんごめん……。
廃品回収のあたりから「話がだいぶ変わってきたが!?」と胃を痛めていたので、ラスカル出てきて本当によかった……よかったけれども…………と胸を痛め、見つけるところからの流れでウ、ウワア~~~~~~!!!!!!!!! になり……。
そしてケチャップを落とすところで「ロボット・『ドリームズ』!!!!!!!!」と叫び出しそうになった。こうだったならと見る夢のひとつ、ひとつのイフがふたりの再会であること……。この時点でもう100点中150点だったのに、追いかけないことを決めるところで200点になり、「September」をかけてのダンスで100000点、ロボットが咄嗟に窓の陰に隠れるところで100000000点、しょぼんとしつつ歩きだしたドッグを追いかけて今隣にいる黄色い友達ロボットが手拍子をしてふたりが笑顔で歩いていくところで100000000000000点になり私の涙腺は終わった。タオルぐしょぐしょになるほど泣いてしまった。
そして終演後、何気なしに見たポスターのふたりの影がドッグに気付いて振り返るロボットだということに気付いてしまい崩れ落ちました。本当に素晴らしかったです……………………。
ただ再会を無邪気に喜び一歩を踏み出すには時間が経ちすぎてしまった。大切なものも増えてしまった。そういうときに、かつての大切のために、じゃあ今の大切を蔑ろにすることはよいのか? という。そうじゃない、そうじゃないんだよな……。あなたの形の喪失を埋めるのは、別にあなたでなくてもいい。大切なものがたったひとつである必要はない。離れることになったとしても、受け取ったうつくしいものはなくなることはないし、自分の中にある思い出は損なわれない……。
洋楽に疎いので公園のローラースケートダンスのところで「あ~この曲! 知ってる!!」となるも、結局「September」のタイトルを思い出せないまま全編見ていたのですが、それだけに、ラストのカセットのところでいきなり「Do you remember」の歌詞が鮮明に言葉として耳に飛び込んできたの、ものすごい体験だったな。きっとふたりはこの先もそれぞれ、きみは覚えている? と心のなかの相手に聞きながら、大切な思い出を抱き締めて生きていくのでしょう。
12/2の記者発表に向けて情緒がめちゃくちゃになっていたタイミングで見たため、ロボット・ドリームズに抱き締めてもらった気分でした。「受け取ったうつくしいものは、それが本当のことでなくても目の前からうしなわれても、自分のなかに有る限りなくならない」がオベロン以降自分のサビになっていて、作品のそういう文脈にめちゃくちゃになるというのを繰り返すこの数年だったけど、我が身のこととして起きると本当に……、すぐさまそんなふうには思えるわけない、それでも、時間がたったときにふっと憑き物が落ちるように「そうなのかもな」と思えたというのはすごく、自分にとって大事な経験だったなと思う。
輝きはなくならない。いつか離れたとしてそれでも別に生きてはいけるけれど、別れたあともずっと人生のなかで確かにきらめくものと出会えたという幸運、そういう存在とまた出会ってしまったのだなあという諦念……。
本当に素晴らしい作品、かつこのときの自分にめちゃくちゃタイムリーで、忘れられない一作になりました。本当に素晴らしかったです。ありがとう……。

■宝石の国(11/28~11/30)
以前「よい1万年を」までの全話を無料公開していたときにガッと読み、巷で言われているよりダメージは受けなかったなと思いながらもしっかりズーン……となっていた「宝石の国」、思い立って全巻買ってちゃんと最後まで読みました。
リアルタイムで追っていた人のほうが心の傷が深いというのに全面賛成しつつ、でもちゃんと最後まで読むとしっかり納得感もあたたかさもある終わり方だったなと思いました。テセウスの船……(ズーン……)となりながらずっと読んでいたので、ひとり残されたフォスにもちゃんと幸福が訪れて本当に良かったなと……こうやって文字にするとめちゃくちゃ軽くなっちゃうんですけど……。
12巻13巻は本当に圧倒的でしたね。哲学書とか寓話とか神話のような雰囲気があり、そして本当にうつくしく……。自分の本当の望みを知り、足るを知るということ……。
す、すごい!!! となった作品にも、あれやこれやといろいろ語りたくなるタイプと、うまく言語化できずただぐっと噛み締めて放心するタイプがあるのですが、「宝石の国」は間違いなく後者です。めちゃくちゃすごかった……。

■記者発表(12/2)
Harmonyとロボット・ドリームズの感想でも書いたとおりファイナルで突然ぶっこまれて以降情緒がめちゃくちゃになり、最終的にはもう何がきてもなんでもいいです、3人が健やかで自分達のしたいことができるなら…………というテンションになっていたため(逃避)記者発表を見てめちゃくちゃ安心した。
でも頼むから変に放り投げないでお知らせは普通にお知らせしてくれ!!!!!!!!! フィヨルドとバベル楽しみにしてます!!

■光る君へ(1/7~12/15)
1年間超~~楽しかった、めちゃくちゃおもしろかったです!!
ツイートでガンガン感想を書けるテンションのときと、グワア~~~~とひたすら呻いておりツイートに残っていないときがあるので、とりあえず現存している感想に追記しつつ書くものです。というか書きながら思ったが、政治闘争パートと道長・まひろ関係性パートと文化史パートが各回複雑に密接に絡み合っていて、かつとっ散らかってないの、すごすぎる。そんなこと可能なんですね……!?
もともと平安時代とか着物とか雅でうつくしくて大好きなので、まず見ているだけで毎回毎回本当に楽しかったです。なかでも赤染衛門の襲の色が素敵でめちゃくちゃ好きだったな……深緑~青の寒色系で……さすがセンスがよい……。あと、彰子さまの着物が最初は桃色系だったのに、内に秘めた思いがちゃんと言葉として表れるようになるとともに本人の好きな青系の着物になっていくのも、平安時代が舞台ならではの演出でとっても素敵でした。
シナリオ本を出していただいたので(大感謝!!!!!!!)じっくり読み返したいぜ……。
第1回「約束の月」のラストでお母さんが殺されたときはいきなり衝撃だったな……。第1回は意図して源氏物語のモチーフをわかりやすく散りばめているなという印象があって、雀の子! 桐壺! とうふふと思いながら見ていたのですが、唐突にサスペンスに舵を切ったので2時間サスペンス好きの私がガバッと立ち上がってしまった。
真実の発露、ことによっては無事ではいられないし、無事ではない方向性もだいぶ変わってくるので一気に緊張が高まってきたな……と思いつつ迎えた第5回「告白」、自分にとっての真実と抱えてきた思いをすべてさらけ出すまひろ、「まひろの言うことを信じる」と言い切るし背中はさするが抱き締めはしない道長、その全てを共に受け止める直秀、まさに最高の共犯関係すぎた!!!! 本当に本当にありがとうございました………………。
気を利かせて立ち去ろうとする直秀を道長が呼び止めて名前を聞いて礼を言った瞬間に恋愛のフラグが消えて3人の共犯ルートに完全に入ったので(解釈)ありがとうございます!!!!!!! になったし、それだけで終わらず、同時に道長・道兼・兼家の共犯関係もまた成立するのがさあ……!! 兄はそんなことはしないと言わないの……と聞くまひろに「俺はまひろの言うことを信じる」と言い切るし、寄り添って背中をさすりはするが、かといって抱き締めはしない道長、本当に本当に本当に最高だった 自分がするべきことは、そんなことより兄を糺すことだというのが……。
というか前半はまじでとにかく段田安則さん演じる兼家がめちゃくちゃ良かったです。道兼の「ようやく聞いたな」もなかなかホラーでしたが、関白も左大臣も背負って晴明に呪詛を迫ったり、ブチ切れ道長と道兼の息子二人の乱闘を見て、これでわが一族安泰だな~! ワッハッハ! って高笑いする兼家、政の化物で本当に良かった。
この回の感想で、関白・右大臣・左大臣の呪詛アベンジャーズってツイートを見てめちゃくちゃ笑ったんですけど、ここに道隆も連なってるの、様々な共犯の形!!! となり非常にテンションが上がりました。
この時点では、ゆくゆく道長がまひろに対して隠し事を持つとして、直秀だけがその嘘を共有したりなどしたら私は終わりだな……嘘を貫き通す最愛タイプでもいいし、嘘が暴かれ報いが訪れる鎌倉殿タイプでもいい、どちらも致死量なので……と思っていたのですが、まさかさあ……直秀………………。
さてその次の第6回「二人の才女」、にこやかに持てるもの全部使って共犯関係を左大臣に迫る詮子さま、夫を立てつつ漢詩の会を提案するさすが定子さまの母という貴子さま、そして満を持してききょう、と二人どころかさまざまな才女が出てきて、とても楽しかったです。左大臣ににこやかに迫る詮子さまが最高!!! となった。様々な共犯関係!!!!! 兼家の思惑と詮子さまの思惑がこうやってガッチリはまって道長・倫子ラインができていくの、お見事すぎる。
バチバチの政治の駆け引き、様々な共犯関係だけでもうめちゃくちゃなのに、このあと直秀・道長の関係もどう転ぶか全然わからんし、道長とまひろのラブの波動が全然留まらないし、どうしたらいいかわかりませんわ!!(小躍り)となっていたんですよ、このときはまだ……。
第7回「おかしきことこそ」のラスト、直秀が盗賊であることを道長が知っていることを知らない直秀をお出しされたのでめちゃくちゃになってウワーーーーッ!!!!! となった。ドツボのやつなんですが!? このための打毬を中断する雨だしこのための脱ぎ!!! となり、作劇がうますぎる。
しっかり楽しんでる赤染衛門にきゅんとしたし、これで倫子さまが道長さま……となるのかぁ~! でもこのとき道長はそれどころじゃないというね……そして走り去るまひろを直秀は見ているというのさあ~~!!!! 
第8回「招かれざる者」、弟というていで屋敷に呼ばれた直秀であり、降霊で降ろされた忯子さまであり、無邪気に為時を訪ねてきた道兼であり、そして最後の盗賊たちであり……。間に柱のある不穏なカットでの直秀と道長のキャッチボール、直秀とまひろの「一緒にくるか」「……いっ ちゃおっ……かな……」「行くわけないよな」のやり取り、直秀が盗賊であることに道長が気づいたことに気づいた直秀と直秀が気づいたことに気づいた道長と、ウワアアア!!!!! の嵐からのラストで、もう……満身創痍に……。
道兼に嘘を突き通したまひろ、迫力があってとてもよかった。
赤染衛門の「人妻であろうとも心の中は己だけのものでございます。そういう自在さがあればこそ人は生き生きと生きられるのです」、本当にかっこよかったな……。道兼に自分の心が振り回されるのはもう嫌とまひろが思えるようになるという意味でも、のちの創作者としてのまひろという意味でも……。そして、心の中は自由という話、都という不自由な鳥籠の話を踏まえて、ラストに鳥籠の外の鳥を映すのすごく良かったです。道兼のことを許すことはないけれど「俺はまひろの言うことを信じる」と言ってくれた道長の言葉、為時とのわだかまりの氷解、道兼との対峙と選択を踏まえてようやく自由になったまひろ……。
とジーンと思ってたんだよな!?!!? 第9回「遠くの国」……………………。鳥籠から自由に飛び立つ鳥を第8回で見せておいて、烏を印象的に出しつつしかばねの捨て場の鳥辺野に持っていくの、あんまりすぎる………………。よかれと渡したあの賄賂が、中途半端に手を出したがゆえにさあ……。烏に荒らされる前になりふり構わず埋めるための穴を手で掘り返すのも、ようやく気づいたというようにまひろの着物の土を払うのも、本当に辛かった。いや確かに共犯関係が好きだとは言いましたけれどもこんなことを望んでいたわけでは全くなくて……………………。
兼家たちは権力闘争で暗躍してるし結果として庶民の生活は何も良くなってはいないけど、それなりに政治が乱れないようにちゃんとコントロールしている。手を汚してでも権力闘争に勝ちきることができる兼家と、守りたいものを守れず土を掘ることになった道長という……「手を汚す」の対比、えぐいほどきまってて本当にすごいんですけど、私の情緒はめちゃくちゃになった。権力闘争のほうが精神へのダメージが少ないってどういうことよ……。
それはそれとして兼家の「これより帝を玉座より引き降ろし奉る」、謙譲語のお手本だ!!!! となってうひゃうひゃ笑ってしまった。晴明の狸っぷりもめちゃくちゃよかった、というかユースケ・サンタマリアさんの怪演っぷりが素晴らしすぎる。底知れなさがめちゃくちゃに良い……晴明の政治綱渡りセンスが週を重ねるごとに冴え渡りすぎており、本当に毎週楽しかったです。
第10回「月夜の陰謀」、道長とまひろの関係性だけでもう胃もたれしそうなくらいお腹いっぱいだったのに花山天皇出家RTAも絡まってもう、もはや消化不良の勢いだった。
会いたい会いたい会いたい!!!!! モードの道長が直接的すぎる和歌を送るのは笑ったが、それに対して漢詩を返すの、よすぎる!! 本当に痺れた。
直秀たちが理不尽にあまりにも軽々と命を奪われたことを噛み締めつつ、「男だったならなあ……」もいう父の言葉も重なるかたちで無力感も感じたであろうまひろが、道長の駆け落ちを嬉しいと受け止めながらも、きっちり「あなたのするべきことはそれではない」と言うのめちゃくちゃ良かったです。一緒にいるところが想像できないというのが含まれているところも……。感情も理性も強くて、まひろ~~~~泣泣泣になったし、道長くんさあ………………になった。
出家RTAについては、兼家の采配が本当にお見事すぎてめちゃくちゃ唸ってしまった。道隆と道長がリスクの低い役割で露骨!!! となったけど、道長はしくじったときの保険も兼ねてるの、上手いな~~~~!!!!
そして第12回「思いの果て」、もう、めちゃくちゃに………………。いくら私が離別のオタクとはいえ、タイミングを逃したりすれ違ったりしつつもちゃんとした言語コミュニケーションを丁寧に丁寧に丁寧にこれでもかとやったうえで未練のある離別をお出しされるとズタボロになるという、リコカツのお別れシーンで情緒破壊されたときと同じ状態になってしまった。先に言っていれば………………と、先に言っていたとしたって………………が両方襲いかかってきてさあ……。よりにもよって倫子さまだったら妾でもいいなんて言えないよ……、しかもちゃんと場の空気を取りなしてくれたことお礼言えるようになって、仲も深まっていい関係を築いてきたこのタイミングなわけでさあ……。
せめてもの救いはさわさんが出てきてくれたことで、全く別のコミュニティの友達ができて本当によかった……と思った。それはそれとしてもう来週いきなり倫子さまがまひろ→道長の文を出してきてもう情緒おしまいすぎた。早速「倫子さまが知ってしまったらどうなるのか」という新たな爆弾を仕込んでくるのさあ……!? 前にまひろが倫子さまに写本をお持ちしましょうかと言ったときに「いわないわ」とお断りしてるから倫子さまはまひろの手蹟を知らないの、仕込みが上手い……と唸った。
第13回「進むべき道」、定子さまの登場とともに次の章に移るような印象があり、定子さまってそういうお人なんだよな……となった。華やかで聡明で……。高畑充希さんの定子さま、本当にかわいらしくて明るくて聡くて笑顔がきらきらしていて、こんなん全員好きになってしまう。
兼家が明子さまのことわからないのを見ていられなくて席を外す道長、親の老いを見たがらない男の解像度の高さ!!! と笑ってしまったし、そのあとの扇をもらおうとする明子さまがニッコニコなのもヤバくてよかったですね。
第15回「おごれる者たち」、道隆であり伊周であり、これから反撃にでる詮子さまであり、大人げなく伊周の鼻っ柱を折る道長であり……。そうしたなかで権力争いから一歩引いたところにいつづけた雅信も亡くなるのも、道兼が「おごれる者たち」の土俵から下りるのもまた印象的な回でした。
OP前の漢字合わせが「政」なの、尖ってるな~! そこからの「帝を大切にするだけではだめなのですか?」「だめです」を踏まえて凛となった定子さまと清少納言との邂逅、めちゃくちゃ良かったです。ききょうの心が何度も何度も撃ち抜かれている丁寧描写ほんと最高だった!! サマーファーストウイカさん、マジききょうにぴったりすぎる!!!! ありがとう……!!!!!
寧子さまの語りも本当に良く……。書くことで自分と向き合い悲しみを癒して、表に出すことで内面の悲しみから作品へと昇華させてきた彼女にとって、兼家が「あの歌はよかった」と言ってくれたことは本当に嬉しかっただろうし、あの思い出は自分の中だけにきっと抱いているんだろうな。
第21回「旅立ち」、本当にありがとうございました………………!!!!!!! まひろと道長のお別れ、本当にうつくしくて、本当にそう、こういう関係性が私は本当に本当にだいすき………………。あの時の自分には選べなかったけれどすり抜けていったものを、あの時もしこうしていたら、それでも選ばなかったからこそ今があるのだという……後悔と諦念をもってあり得たかもしれない日々を眩しく見つめて、また日々に戻っていく、そういう離別……本当に最高でした。ありがとう……ありがとう……。
まひろとききょうのやり取り、ききょうが枕草子を綴り始めるときの表情もめちゃくちゃ素晴らしく……。彼女が定子さまのために書きたかったものがなんだったのか、そしてそれを受け取り微笑む定子さま、なんて大きな愛だよ………………。
越後編、周明が松下洸平さんだったので最愛じゃん!!!!! となり終始大興奮だった。第23回「雪の舞うころ」、周明ルートってこと……? 最愛2期なの……? となりつつ前半を見ていたけど、宣孝さま到着からものすごい勢いで追い上げて宣孝ルートに舵を切って突き進んでいき、このまま行け!!!!! と叫んだ。まひろのお相手ダービー、宣孝さまが怒涛の追い上げを見せており本当に最高すぎた。宣孝さまが瞬時に周明に「世話になったな」って身内マウント取るのも、察した途端中国語で話す周明も、「好きにすればよい」ってぽやぽやにこにこしてる為時パパも、一人蚊帳の外でまひろを忘れられないまま理性で弁えてる道長くんも…………。道長のシーンはシリアスでうつくしい音楽が流れるなか、宣孝さまにはトンチキBGMなのもめちゃくちゃ良い。大喜びしてうひゃうひゃ笑いながら見ていた。
そして周明、周明ですよ……!!! なんで私の推し作品には高確率でスパイが出てくるんですか? まさか光る君へでもスパイが出てくるとは思わないじゃん!? 自分の望みのために日本生まれであることを隠し、自分の望みのためにそれも武器にしてまひろを取り込もうとする周明のスパイ仕草、本当にめちゃくちゃツボで……周明が選んだもの、その代わりに捨てた/これから捨てるもの……。
この日の情熱大陸がちょうど松下洸平さんで、「周明はまひろをちょっといいなと思っているから利用することへの葛藤があるし、葛藤を感じたうえでそれを一瞬で打ち消す」と話しており、本当に本当にありがとうございます……………………とひれ伏した。
周明の生死に怯えながら見ていたので、めちゃくちゃ安心した、はずだったんですけどね………………。
第24回「忘れえぬ人」、宣孝さまのストレート求婚がまじで良いのはもちろんなのですが、なんといっても宣孝さまの「自分が思う自分だけが自分ではない」が本当に良くて……! これ、全編にかかってくるテーマでもあるんですよね。まひろ、周明、そして回を飛んで第35回「中宮の涙」の彰子さまにもかかってくる。
周明の「お前を殺して俺も死ぬ」へのまひろのカウンターが「死という言葉をみだりに使わないで」「容易く死ぬなどと言わないで!」なのもめちゃくちゃに良くて……そしてそれを受けて周明が理想の国なんてどこにもないと言うのも……。遠くの国、理想の国……。
第26回開幕早々の御簾下げイチャイチャ、最高すぎてめちゃくちゃ笑い声出た。御簾の使い方!! 宣孝さまの浮かれっぷりめちゃくちゃ良い、そして浮かれてやらかすというね……。ただ、そこで終わらないところが宣孝さまのかっこいいところでさあ……!! 第27回「宿縁の命」、全部わかったうえで自分の子と即座に言いきることができる宣孝さまじゃなきゃやっぱりだめだよ……となった。どうしてそんな早くに急に亡くなってしまったの……。
第31回「月の下で」、半年以上経ってようやく源氏物語の着想に至るのは、1年間かけられる大河ドラマでないとできないことだよなとしみじみ思った。うつくしい紙が舞い降りることでインスピレーションを描写するの、紙が貴重だった平安時代、「書く」ことがキーワードの本作ならではの描写でめちゃくちゃ素敵でした。
そして第32回「誰がために書く」の、為時パパが涙を浮かべながら「おまえが女子であって良かった」と言うところ、本当に良かったです。紫式部日記が着想元であろう第1回の「おまえがで男あったら良かったのに」、第6回の「おまえが男であったらなあ……」「女子でもお役には立てます」のやり取り、そのほかにもちょこちょこ「男であったなら」と言われてきた場面がここで鮮やかに回収される。まひろの人生がようやく他者からもまるごと肯定される、印象深いシーンでした。そして書かれるのが、女の様々な苦しみも描いた源氏物語というのがね……。
他方で、寅ちゃんと優未のときもそうだったけど、宮中で水を得た魚のようにいきいきとしていくのがわかるからこそ、まひろと賢子の不仲は見ていてとてもしんどく……。まひろは書かずにいられない人だし、しかし賢子が母に反発する気持ちもめちゃくちゃわかるし……。惟規、一家のかすがいだったので若くして急逝したの本当に辛かったけど、これをきっかけに賢子がまひろに歩み寄るようになったのもなんか惟規らしいなと思った。
第34回「目覚め」、道長にもらった扇を見つめて紫の上の着想を得るまひろ、道長とまひろの関係性を追い続けてきたこちらとしてはグッとくるほかないし、でも、「あの幼い日から、恋しいあの人のそばで、ずっとずっと一緒に生きていられたら、一体どんな人生だったのだろう」と言って描き始めた紫の上がああいう人生であるのがさあ……。想像のなかですらもただ幸福なだけではいられなかったのかな、まひろは……。「我が身に起きたことは、すべて物語のタネにございます」「ひとたび物語になってしまえば、我が身に起きたことなど霧の彼方。まことかどうかも分からなくなってしまうのでございます」とあいまってめちゃくちゃになってしまった。作家という業……。
第37回「波紋」、彰子さま主導による超豪華同人誌作成、めちゃくちゃきらびやかで素敵だった!! ドラマで映像にしてくれてありがとう……!!
一条天皇の死以降の道長の権力への傾き、この辺りはもうひたすら固唾を飲んで見守り、やっぱり権力を手にすると人は変わってしまうのか……という思いと、それでも道長はまひろとの約束を胸に抱き続けており、本人はそのためにやっていると思っているところに、ウオオ……と毎週呻きながら見ていた。真正面から諫めてくれる行成がいて本当によかった……。
そんな流れを踏まえた第42回「川辺の誓い」、すごく良かったです。「かの地であなたと共に滅びるのも良かったのやもしれませぬ」……そう言いながら、相手が生きているなら自分も、ととにかく生きていこうという落としどころになるのがさあ~~!!! かつてあったかもしれない道を振り返り、それでもそれを選ばないし、この先も選ばない、でも確かに出会った以上は(物理的に隣にいるかは関係なく)この先も自分の人生に相手がいる、そういうふたりが私は大好きなので……。
そして宇治十帖へと繋がっていくのがお見事すぎる。あさきゆめみしの感想でも書いたんですけど、自分の人生の舵取りをするのは自分、そしてそういう物語が「川辺の誓い」から生まれてくるのがもう、良すぎる。めちゃくちゃグッときた。
元服前の敦康親王は、彰子さまを慕う気持ちがわかるだけにハラハラする描写が多かったけど(物語と現実は違うのにね、という前提のもとでわざと藤壺・光源氏を想起させるような演出をしていたんだろうなというのはわかりつつ)、第43回「輝きののちに」で、落ち着いて適切な距離感で、向かい合って話しているところ、めちゃくちゃ良かった!!!! お互いにとって一番良い距離感にちゃんと落ち着くふたりが大好き!!!!!!!
双寿丸と賢子の関係性も良くて~~……、淡い恋心をわかった上で、戦に赴くからとちゃんときっちりお別れしていくところ、本当に誠実でめちゃくちゃ良かった……。
第44回「望月の夜」、望月の歌をこういう流れでもってくるのか……としみじみした。望月の歌って、学生の頃に習うときの印象だと、娘みんな后になって俺の天下だぜ!!! とブイブイ言わせているかんじですけど、こうやって人生を追って見るととてもそんなことは言えないよなあという……。そりゃあ歴史上の人だってその時代を生きていた人であり、権力の絶頂もあれば翳りもあっただろうなというのは、よく考えたら当たり前のことなのだけれど、きっと物語として見るからにこそのハッとする気付きがあるのだよなと思った。
まひろと道長、ふたりだけが、ふたりの間にいつもあった月という全く別の印象をもってこの夜の月を見ているというのも、個人的にはロマンチックよりも孤独のほうが強く感じられたな。
そんなしみじみしていたモードのところに、突然の周明でテンションブチ上がってしまった。おかえり!!!!! 
第45回「はばたき」はもうなんといっても、はっきりきっぱり、また会ったとしても「これで終わり」と言って自分から手を離して去っていくところと浜辺を走るところ、まひろ最高最高最高!!!!!!!!!!!!!! 本当にありがとうございました。「もう会えぬのか」「もう終わりでございます」、振り返らず去っていくまひろ、本当~~~~~~~~に良すぎ……………………。自ら手を離すことで、寂しさとかさまざまな感情が一切ないわけではないけれど、それでもむしろ自由を手にするほうが大きい別れが好きすぎる…………………………。
ここまで言及のタイミングを逃し続けてきたんですけど、本作において俳優さんたちが自分で筆をとり文字を書いているというのが、本当に素晴らしくて……!!! 文字の特徴があり、息づかいがあり……。吉高由里子さん、ご自身は左利きなのに本当にめっっっっちゃくちゃ字が上手くて本当にすごい。普通筆であんな上手く書けないよ!!!! 俳優さんって、役に向き合うその真摯さって本当にすごい……。
自分が始めた物語を自分の手でちゃんと終わらせて、そしてずっと結ばれず、かといってずっと離れることもできないままだった関係をちゃんと終わらせて、そしてまひろはようやく自由になったのだなと思いました。浜辺を自由に走る姿、これを見るために1年間見てきたんだなと思わせるだけの力があり、本当に素晴らしいシーンでした。
道長が脱け殻のようになって出家した一方、まひろは周明と再会してまた人生の次の局面になっているところ、男女差!! となってうひゃうひゃ笑ってしまった。
道長の栄華を書き残してほしいと頼んでまひろに断られた倫子さまが赤染衛門に頼むところも良かったです。「あなたがいいのよ」と微笑む倫子さま……。ずっと倫子さまにお仕えしてきた赤染衛門が書いたんだなあと思うと、本当に感慨があり……史実が先、大河が後とはいうのはわかりつつ、そう思わせるだけの本作の物語としての強度がすごい。
もちろんたくさんの想像と創造があって本作は作られているわけだけど、なんというか、1000年前の平安時代のことをこんなにも伺い知ることができるのは、枕草子に源氏物語、紫式部日記、御堂関白記、実資の小右記(秋山竜次さん、本当に素晴らしかった……!!)、赤染衛門が書いたとされる栄花物語、そういうあの時代の彼ら彼女らが書いたものが今も残っているからなんだよなということの大きさを改めて感慨深く思う。日本、なんで1000年前から今に至る資料がこんなにあるんですか!? 日々のことを書き残してきた筆まめの人々、素晴らしいものを書き写して繋いできた人々、そういう営み……。「文字は、まるで奇蹟ですよ」……本当にそう……。
さて第46回「刀伊の入寇」、隆家がいて本当に良かった!!!! 隆家、元はといえば中関白家の没落の元凶なのに、伊周の往生際があまりにも悪い(呪詛しまくっちゃうし……)のに対して本人がカラッと潔すぎるがゆえにむしろ好感度が上がってしまう謎のバグが起きていて、そんなところがかなり好きでした。考え無しではあるが人の機微には敏いところも良かった。
刀伊の入寇のことは私は知らなくて、大河の感想で有識者のみなさんが「これ刀伊の入寇までやるやつだ!」とザワザワしているのを見て調べて、へえー!! と思っていたので、楽しみにしていた回がようやく……! という感があった。隆家、鎌倉武士が突然変異で時代より先に生まれてきちゃったみたいな人だったんだろうな……。
周明との再会が本当に嬉しく、詳細がわかっていない紫式部の晩年というのもあいまって、最愛第2期行きますか!? とワクワクテンションだったので、本当に、めちゃくちゃショックで………………。「私はもう終わってしまったの。終わってしまったのに、それが認められないの」と空しさを吐露するまひろを周明が「書くことはどこでもできる。紙と筆と墨があれば」と励ますやり取りが本当に良かったので、余計に……。戻ってきたら伝えたいことがあるって言ったのも、若干不安にはなったけど、でも見送って別れたから一安心したのに……。
戦いに巻き込まれたところからはもう息を詰めて見ていて、乙丸が紅を買ったのってもしかして死亡フラグ!? やだーーーー!!! と乙丸のことをめっちゃ目で追っていたところ、まさか周明だと思わなくて……絶叫してしまった……。周明……………………伝えたかったことって何……………………。
第47回「哀しくとも」、乙丸の「きぬに会いたい! 京に帰りたい! 御方さまと帰りたい!」という涙の叫びが、周明をうしなって動けなくなってしまったまひろの足を再び動かすところ、とっても良かったです。人は哀しくとも苦しくとも生きていかないといけないということ、かなしいかな、そうして生きていけてしまうということ……。
無事京に帰ってきたまひろが賢子と語らうシーン、こちらもとてもグッときた。寅ちゃんと優未の最終週のやり取りで号泣した人間なので……。母の書いたものを読み込んで、宮仕えをして新たな環境に触れて、そして賢子とまひろの関係があらためて穏やかなものに落ち着くというのが本当に良い。関係性というのは、積み重ねでグラデーションのように変容していくものなのだよな。
誰も完璧に幸せなどではなく、その人のかたちの苦しみを抱えて生きている。「どうせそうなら、好き勝手に生きてやろうと。だから光る女君、と申したのです」と笑う賢子に「好きにおやりなさい」と微笑み背中を押すまひろ、本当に良かった。もちろん現代は平安時代とは違うけれど、同じ部分、普遍的な部分もたくさんあって、そういう今を生きる人間が源氏物語を読んだ感想ってきっとそうだよなと思うし(実際私もそうだし)、読者・視聴者の背中を押してくれるシーンだったなと思いました。
そして最終話「物語の先に」、倫子さまの静かで穏やかな「殿とはいつから?」に心臓が凍ったのですが、なんかようやくここを見て、本作のあらすじでまひろと道長の関係性が「ソウルメイト」と言われていたことが腹落ちした気がする。ただの恋愛でもなく、志を同じくする戦友でもなく……。となると、確かにそうだね……という……。
倫子さまからしたらたまったものじゃないし、だからこそ一度は冷たくふたりの関係は分かたれたわけだけれど、それでも、今際の際の道長に何ができるかと考えてまひろを呼ぶところが、倫子さま…………。
道長のためだけにまひろが語る千夜一夜物語、ようやくここまできたのだなとグッときた。これが、ふたりがふたりの物語の先にたどり着いたもの……。「光る君が死ぬ姿を書かなかったのは、幻がいつまでも続いてほしいと願ったゆえでございます」……。
道長の手はきっとまひろを探していたけれど、その手を取り、しまったのは倫子さまというのがさあ……。きっとこれを倫子さまはまひろには言わないまま生きていくのだろうなと思った。苦い秘密、嫡妻としての矜持をこめた秘密として。
そして、ききょう、赤染衛門、実資、賢子、ちぐさ(菅原孝標娘)が最終回に出てくるの、文芸大河の最終回にふさわしい豪華さでした。なかでもちぐさが出てきたのが本当に良くて……! 物語は人が書くからこそ生まれ、読む人、語り継ぐ人がいるからこそ繋がっていくんだよな……。
そして、おそらく最後の旅に出たまひろと乙丸を、双寿丸が馬で颯爽と追い抜き、立ち止まって言葉を交わし、そして走り去っていくラストシーン。「嵐がくるわ」の言葉とともに、やがて至る武士の時代を予感させるの、めちゃくちゃうつくしい終わり方だった!!!! 時代はうつろい歴史は続く、人々が生きる限りそこには無数の物語があり、物語の先にはまた別の物語がある……。
ご多分に漏れず私も最近ようやく歴史をおもしろいと思えるようになったのですが、そう、その時代に生きる人がいて、繋いできた人がいるからこそ、全然違うけれど本質的にはきっとそう変わらない過去の人々に思いを馳せることができるのだよな。
毎週毎週、とっても楽しかったです!! めちゃくちゃおもしろかったです、本当にありがとうございました!!!

■全領域異常解決室(10/19~12/18)
最高~~~~~~~~だった!!!!!!!! 2024年の双璧、ロボット・ドリームズと全領域異常解決室です。本当に本当に本当にありがとうございました……!!!!!!!!!
もともと警察ものが好きなのと、ホラーじゃない怪異系が好きなので、1話からとっても楽しく……。怪異を科学で説明する、かのように見えて「全てを理解しようとするのは傲慢」と全てがすっきりするわけじゃないところがさあ~~もう好きすぎるんだよな!?!!? 私は藪の中がめちゃくちゃ好きな人間なので……。
「これ話ちゃんと畳めるか!? 大丈夫!?」という理性と、「こういう神話ネタ大好き!!!!!!!!」という心の中の中学生が戦って中学生が圧勝していた前半だったのですが、ブレーキとアクセルの塩梅(1~5話)とハンドルの切り方(5話)とアクセルの踏み方(6話~)が上手すぎる!!!!!!! ここまでためにためたからこそ、後半に思いっきり乗りきれるの、シナリオが上手すぎるんだよな!?
出所明記の怪異説明、「何が本当かわからない」「全てを理解しようとするのは人間の傲慢」だけでもすでに好きなのに、そこからガチの和の異能バトルなんてもうドンピシャ大はしゃぎなんですよこちらは……。
まず6話がマジで良い、最高最高最高!!!!!!!!! 転生する神様と人の有限の恋……と切なくなっていたらラストでそれがひっくり返るの、最高~~~~~~すぎる。しかも記憶も残らないのがさあ!!!! どちらも「自分だけが覚えている」と思っている、ちゃんと双方向なのにどちらも一方通行でもそれでもいいと思ってるの、あまりにも良すぎる………………。それとともに、あっさり神様に捨てられる人間の悲哀も、神様の気まぐれも、根本的に人間とはずれて食い違っている感覚も描かれているところがマジで良い。そして、がっつり神様前提の物語にハンドルは切るも、根底に流れる「全てを理解しようとするのは人間の傲慢」の軸はぶれないし、ひいては人の姿で生きている神もまた万能ではないということにもつながるの、いやもうおもしろすぎるんだよな………………。
そしてこの流れで過去話に飛ぶのが本当にめちゃくちゃ良くて~~!!!!! 雨野さんの「あなたは今でも私の夫なんですか?」、これまでの人生でも今世でも夫なのかというのと、いまの人生でも夫だったのかという両方がかかってるの、良すぎる。天才のセリフです。
これまでの積み重ねがあったうえで天宇受売命としての雨野さんを見るので、神様としての雨野さん/人としての雨野さんの差異を感じるし、そのうえでちゃんとどちらも「雨野小夢」だなという……。芹田さんも興玉さんも豊ちゃんも本当に切ないし、芹田さん、どんな気持ちで雨野さんに微笑んでいたのだろうという……。そして1話の冒頭に戻るの、こんなの、もう、感じ方が全然違うじゃん!!!!!! まじでおもしろすぎる。本当に……。
9話で急にバビロンが始まったときはどうしようかと思い、辛抱たまらずFODに登録して最終話の先行配信を見てしまった。最高です!!!!!!!!! もうさ~~~~下手したらとっ散らかって風呂敷を畳みきれずスンと終わりかねない情報量なのに、ちゃんときれいに着地するのマジですごすぎる。本当に本当に本当にありがとう………………。
神様になれないがゆえに神様になろうとする人である役小角、神様も人であるという興玉さん、そこに加わるのがただの人である荒波さんなのがめちゃくちゃ良かった!!!! 荒波さんが信じたのは「自分の幼馴染みだった大月」であり、神様としての大宜津比売神ではなく、それはつまり今世限りの存在である大月さんその人というのがさあ~~!!! 雨野さんの同じ部分/違う部分といいこれといい、転生を扱う手つきとして大正解すぎる。いまここにしかいないあなた……。
先に理性多めの感想のほうを書くんですけど、修理固成の黒幕である「ヒルコ」と蛭子神は別なのでは説を唱えていたので、ラストの二宮さんと葦の舟にはほらーーー!!!! と叫んでしまった。
火之迦具土神vs豊玉毘売命の火vs水はもちろんテンション爆上がりだし、帰るときに溝端くん演じる日野さんが腕大怪我してて豊ちゃんはぴんぴんしてるのめちゃくちゃ良かった。ポケモンだったりさくらちゃんだったり、幼少期から触れてきたもののおかげで何の説明もなくても確かに水のほうが強いもんね!! と理解できるの、作品と教養の強さを感じた。ラストの日野さん、東京ばななをおみやげに買っているの、社会人を感じてかわいすぎる。
理性の感想を書いたのでもう残りはひたすら興奮のままに書くんですが、興玉さんと雨野さんの関係性とこの着地の仕方、最高!!!!!!!!!! もう本当に良すぎる、めちゃくちゃうれしい。すれ違う雨野さんと興玉さんの時点ですでに100点中1000点だったのに、呼び出しの鈴の音を聞いてサングラスを外す興玉さんで10000000000000000点になった。もうツボのど真ん中直撃です、心の底から本当にありがとう…………。
自分で事戸渡しをした雨野さんが天宇受売命に戻るわけではない、縛られた状態で必死に鳴らす鈴はただ鳴るだけ、それでも、というのがまず本当に良くてさあ~~!!!! ご都合で神様に戻るわけじゃないシビアさが本当に良い、だからこそ、諸々終わったあとに興玉さんが荒波さんに言う言葉の重さと良さが跳ね上がってくるんだよな。「我々にもわかりません。ただ、祈り、願えば、届くのかもしれませんね」……。神といえど人であり、万能ではない。万能ではないからこそ祈ることができるし、過去は決して戻らないが、未来がわからないことは希望でもあるのだという……。
そして、改めて雨野さんに事戸を渡さないといけないとなって、雨野さんが笑顔でみんなを見回したとき、みんな寂しさとか万感籠った表情で静かに雨野さんを見つめ返すなか、芹田さんだけは明確ににっこりと微笑み返すのさあ~~~~~~!!!!!!!!!!! ここほんとめちゃくちゃになった。芹田さん……………………芹田さん…………………………。
みんなにはわからないように指を外す興玉さん、エーッ!? となり一瞬Destinyのことを思い出して厳戒態勢になりましたが本当に杞憂でした。ここからあのラストに行くのまじでヤバすぎる、人生が報われすぎている……。
すれ違って雨野さんは鈴を取り出して微笑みそのまま背筋を伸ばして歩いていくし、興玉さんは鈴の音を聞いて立ち止まりサングラスを外すけれど、振り返ることはなくそのまままた歩いていくの、本当に、めちゃくちゃ、最高…………………………。好きすぎる。すれ違う一瞬、それが相手と明確にわかったうえで双方明確な意思を持って振り返らない、そういうシチュエーションが私は本当に大好きで………………。強固な意思でよりを戻さないことを選択し、それを貫くふたりが好きすぎる。いっときの感情より理性でお互いの人生のことを考えるのは愛だし、時間は不可逆なので……。
天宇受売命はうしなわれてしまったけれど、それでもお守りとして興玉さんが雨野さんに渡した鈴。もはやただの鈴だけど、その音ひとつでふたりは一瞬通じ合うし、その一瞬のあとはもう二度と交わらない。けれど、人間を信じると言い続けた天宇受売命と、これからは人間として誰かの助けになれるように生きていくと言った雨野小夢、興玉さんもまた彼女からもらったものをこれからも胸に抱いて生きていくのだろうし、そういう思いがサングラスを外すという形として現れるのがさあ……………………。好きすぎるよ~~~~~~!!!!!! 本当にありがとう。完璧すぎます。ロボット・ドリームズ、全領域異常解決室、本当にありがとう………………。
雨野さんに対する芹田さんと興玉さんのイメソンってVaundyの花占いだな~と思っていたんですけど、この感想を書きながらふとクスシキってめちゃくちゃ興玉さんのイメソンじゃん!!?!?!? となり大変なことになった。「『あなたがいる』それだけで今日も生きる傷みを思い知らされる」「また明日会えるからいいやって何一つ学びやしない魂も」…………興玉さん…………。
全領域異常解決室、本当にもうめちゃくちゃおもしろかったです。興玉さんと雨野さんの別れはもうこれが最高最高最高すぎて完!!!!!!!!! の気持ちなので、二人の再会を望む気持ちは一切ないのですが(この終わり方が本当にうつくしくツボに直撃すぎるので)、それはそれとしてこの世界線の物語はもっと見たいよぉ~~!!! 次は京都支部スピンオフを何卒………………。
あと未だにSKY株式会社のCMを見るたびにふふっとなってしまう。藤原竜也さん(興玉さん)・吉田鋼太郎さん(大国主神)・柿澤勇人さん(直毘さん)・溝端淳平さん(日野さん)ってちょっと多すぎません??? コラボCMも最高だったし、やっぱり神々を守れるのはSKYSEA Client Viewだけなのかも……。

■ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2024「ファン感謝サーキット」(12/18)
最高でした!!!!!!! アジカン、ずっと私の人生に寄り添ってくれて本当にありがとう……。
2024年8月にBUNTAIで行われたファン感謝祭はチケット当たらず涙を飲んだため、割と手当たり次第に申し込んだけれど、当たったのはセミファイナルの12/18@Zepp DiverCityのみ。ほんと~~~~~~に行けてよかった……!!!!!
去年のサーフツアーのときに買ったフーディーを着て行ったんですが、午前出社になったけどシンプルなデザインの黒いフーディーだし家から着ていっちゃえばいっか! と思っていざ箪笥から取り出してみたら割と派手で笑った。黒に黄色だもんな……。おとなしく別のニットで出勤して会社で着替えた。
いわゆるライブハウスのライブは初めてだったのですが、ほんとステージ近いな~!! 場所取りとか中の動線とか何もわからなすぎて知恵袋とか色々読むも、柵……なるほどね……(?)状態だったのですが、中に入ってなるほどこういうことね!! とやっと理解した。
真ん中あたりにある段の一番前の柵がおすすめとしいらさんにも知恵袋にも教えてもらっていて、整理券番号がけっこう早いほうだったので取れたらいいな~と思っていたけど、入ったらすでに鈴鳴りの電線のようになっていて、だよね~! みんな考えることは一緒だな~! となった。その代わり、会場真ん中あたりの柵のセンターを取れた。音も良かったし見やすかったし、かなりよかった!
荷物は建物の上の階にあるロッカーに荷物を入れられた。終演がたぶん21時くらい。お店は当然全部閉まっているなかでもロッカーとかお手洗いは普通に使えたの、めちゃくちゃありがたかったです。会場内のロッカーもたくさんあったけど、入退場の動線に沿っているので、退場の人波でごった返しているなかで自分のロッカー探すの超大変そうだった。結果的に上の階のロッカーにして良かったと思う! スマホのPASMOを鍵にするタイプのロッカーで、終演後に取り出そうとしたら全く反応しなくてめちゃくちゃ焦った。機内モードだとスマホのPASMOって反応しないんだね……!?
毎回結構セトリが違うらしいという情報のみ入っていたので、今回はなんだろうな……! とわくわく開演を待っていたところからのしょっぱなが「フラッシュバック」なの、もう本当にありがとう!!!!!!! めちゃくちゃ嬉しい、「君繋ファイブエム」が本当に大好きなので……。「フラッシュバック」と「未来の破片」をライブで続いて聞けるの、もう、最高すぎる!! テンション爆上がりした。
続く「エントランス」、これも大好きな楽曲なので本当に嬉しく……初期の曲からやってくれるの、積み重ねた年月を感じて、ずっとずっとありがとう!! と改めて思った。
となったところで少し飛んで「Easter/復活祭」が挟まるのも粋だし、「ワールドアパート」もめちゃくちゃ好きだからもう本当に嬉しくて……。最初からフルスロットルですがこの調子で最後まで行くの!? と思っていたら、「ワールドアパート」の後のMCでゴッチが「ペース配分がわかってない」と苦笑していてうふふとなった。本当にそう、いやありがたい以外の何物でもないのですが……。
そのあと、ゴッチが会場が「DiverCity」ということに触れつつ、これだけ人数がいたら分かり合えない相手は絶対にいるけれど、今ここにいて同じ音楽が好きということは分かり合えるよね、と言って、そして「エンパシー」をやってくれたのが、すごく、すごく良かったです。別の人間である以上は絶対完全になんて分かり合えなくて、相互不理解が前提だしどこまでいってもそうなのだけど、だからこそ分かり合おうと歩み寄ることができる……。
続く「夜のコール」「十二進法の夕景」もめちゃくちゃ良かった!「十二進法の夕景」、なかでも大好きな楽曲のうちの一つ、かつこれまでライブで聴いたことがなかったから、聴けてめちゃくちゃ嬉しかった~~!!
「転がる岩、君に朝が降る」は聴くほど、年を重ねるほどにしみじみと良いな……と思う曲だし、「ワールド ワールド ワールド」の流れそのままに続けて「或る街の群青」が聴けたのが本当~~に嬉しくて……。最初の「フラッシュバック」「未来の破片」もうだけど、いつもアルバムを通してぐるぐる聴いているから、アルバムの順番でライブで聴けると本当にめちゃくちゃ嬉しくなってしまう。
そして次、「ナイトダイビング」本当に本当に本当にありがとうございました!!!!!!! イントロが始まった瞬間にキャパを越えてガチで固まってしまい、それからじわじわと理解が追い付いて、ぶわーっと嬉しさが押し寄せてきて……。私は「ワールド ワールド ワールド」を聴き始めた中学生の頃から「ナイトダイビング」が本当にずーっと大好きで……フリーズしている間じっと見つめていたステージの車のライトみたいな赤と白の照明が今も印象に残っている。この機会に生で聴けて、本当に本当に本当に嬉しかったです。ありがとう……!!!!
「嘘とワンダーランド」がきたときは痺れましたね。ライブで聴いたことがないだけに、ファン感謝サーキットならではの選曲!! と思ったし、こうくるか~!! となった。「お祭りのあと」は不勉強ながらここで初めて聴いたのですが、「ナイトダイビング」のコーラスもだし「嘘とワンダーランド」もそうだけど、喜多さんの声はなんだか浮遊感があって素敵だな~とあらためて思った。
MCを挟んだあと「江ノ島エスカー」「橙」「Re:Re:」「電波塔」ってもうフルスロットル再びだし、この流れで「電波塔」やってくれるんだ!? だし、なんかもはや色々考えるとかなく、ただただ楽しくて嬉しくて……ずーっと好きなたくさんの楽曲をこうしてずーっと歌ってくれることの喜び、ありがたさをあらためて心から感じたし、やっぱり私はアジカンがずーっと好きだよ……と思った。
ラストの「海岸通り」を聴きながら、 同じく「海岸通り」が本編ラストだった2022年3月の25周年ライブ“More Than a Quarter-Century”を思い出していた。あれから3年、日々も世界も色々変わっていくけれど変わらないものも確かにあるんだよなと……。好きなバンドが当たり前にずっとそこにいて、ずっと元気に楽しそうな姿を見せてくれていて、変わらず「大丈夫」って歌い継いでくれているのって、全然、本当に全然当たり前のことじゃないんだよな。小学生で見ていたハガレンの「リライト」でアジカンに出会ってからずっと、私の人生の大半はアジカンと共にあるわけだけど、それってどれだけ得難いものだったのだろう。出会えてよかったと、あらためて思った。
アンコールではまずゴッチがひとりで出てきて、滞在型音楽制作スタジオ「Music Inn Fujieda」の説明とクラファンの呼び掛け。クラファンはすでに参加していたのですが、会場でも募金できるということだったので帰り際に募金してきました。特典のステッカー、渡されたのが2枚だったので、多いです!! て思わず言っちゃったんだけど合っていたらしい。帰りでごった返すなか結構な人数が募金に立ち寄っていて、アジカンからもらったものを少しでもまた次に繋いでいこうという人がこんなにいるんだなあと感激したし、何より、アジカンの4人は本当にかっこいい大人たちだなと思う。こうやって繋がっていくものに自分も少しでも携われるのは嬉しい。完成したらいつか訪問できたらいいな。

そして8月のファン感謝祭と同じく、ひとりでの弾き語り。「荒野を歩け」「ソラニン」はどちらもライブでたくさんやってくれている曲だけど、弾き語りだといっそう歌詞が染み入るな……と思った。「ソラニン」の前にゴッチが「『あの曲やらないの!?』と言われないように(やる)」というようなことを言っていたのもうふふとなった。
入れ替わりで出てきた喜多さん・山田さんによる「アジカンのコピーユニット」という設定のコスモスタジオ、ファン感謝祭の配信で初めて見たので、生でも聴けて嬉しかった!「ウェザーリポート」、かなりツボに刺さっている曲だし喜多さん歌上手いな~~となるのですが、それはそれとしてリズムボックスの音はかなりシュールだった。続いて潔さんが出てきて、潔の暴れロックこと「冷蔵庫のろくでもないジョーク」、誰が歌うのかなと思ったら山田さんで、おおっ!! と思った。潔さんニコニコ楽しそうに大暴れしてたのがすごく印象的だったかも。
そして再びゴッチがステージへ。3人に向かって「俺は代表曲やったのに!」と言っていて再びうふふとなった。
「リライト」がM-1のPVになったというのを話しているときのゴッチが本当に嬉しそうだった。あれほんとめちゃめちゃかっこよかったよね!? 感想を書きながらもう一回見ようと思ったら3/31で公開終了していた。悲しみ……。
さっきも書いたけど「リライト」は出会いの曲なので本当に思い入れがあり、もうずっと大好きで、ライブで聴けるたび本当にめちゃくちゃ嬉しくて……!! 間奏でゴッチが「自分たちはもうこの曲からいろんな恩恵を授かった。いろんな人にこの曲で見つけてもらって、M-1のPVにもなって、建さんの『リライト御殿』も建ったし。だからもうこの曲はみんなのものです。みんなに任せます。アジカンの生演奏で歌えることなんて滅多にないから!」と言って、そこからはもう大合唱で、本当にめちゃくちゃ胸熱だった……!!!! 私の人生、アジカンとともにあるんだよな~~と改めて思ってすごい感極まってしまった。
ラストは「解放区」。Tour 2019「ホームタウン」でもラストだった曲で、これまためぐりあわせにめちゃくちゃグッときてしまった。自由を、自由になりたいと思うことを祝福してくれる楽曲だと思っているので……。
「解放区」の前、今年年男だったらしいゴッチが「あともう一周りしたら赤いちゃんちゃんこを着る年になる。その年までアジカンをずっと続けていたいっていうのが今の俺の夢」て言っていて、もう、本当にめちゃくちゃかっこいいな!!! アジカンがいつでもかっこいい大人として先を走ってくれていて、人生楽しそうな背中を見せてくれていることに、私はどれだけ元気をもらってきたか。
私がライブに行き始めたのは大学生からで、MCで時々ちらっと話に上がるバンド解散の危機がちらついていたときのことを全然知らないまま大きくなったのですが、今になって思う。私にとってアジカンと彼らの楽曲っていつもそこにあって人生の伴走をしてくれるものだったけど、本当~~に全然、全く、当たり前のことじゃなかったんだよな。上でも書いたけど、本当にいかに得難くありがたい存在だったのかと、今になってしみじみと思う。
アジカンと出会えて、アジカンが好きで本当に良かった!!! そんな気持ちで名残惜しくずっと拍手しつつ、会場も明るくなってもう終わっちゃった~と思っていたら、なんとまさかのダブルアンコールでもう一度4人が出てきてくれて、しかもやってくれたのが「遥か彼方」!!!!! 最高すぎる、こんなことあっていいんですか!?!!?!? テンション爆上がりした!!!!!!! これまでの道のり、そしてこれから、また次の遥か彼方へ……本当に本当にめちゃくちゃ最高だった……!!!!!!!
もう、最高とありがとう以外に言えることないです。アジカン、本当にありがとう!!!!!! これからも大好きです!!!!!!!!!

■歌舞伎NEXT「朧の森に棲む鬼」(12/21)
め~~~~~~ちゃくちゃおもしろかった!!!!! 歌舞伎ってすごい………………。
NEXT歌舞伎なので普通の舞台に近くて、エレキの曲ガンガン流れるし歌もかかるし(歌舞伎で女性が歌ってもいいんだ……)、歌舞伎を唯一観たのは高校の課外イベントという人間にもとても見やすく、思いっきり楽しめてありがたかったです。でも同じかそれ以上に、ツケ(あの木で打つ拍子、そう言うんですね……感想を書くにあたって調べて知った)とか見得とか殺陣のシーンの表現とか、今私が見てるのは紛れもなく歌舞伎だ!!!!! になる瞬間がたくさんあって……すごかった……。
タイトルがバンッて出る演出、最高~~!!!!! こんなん全員好きに決まってるんだよな……。
最初の頃のライの、剣のほうが勝手にビュンビュン動いてて体は全然ついていってない演技すごかった!
オオキミが花道を歩いて出てくるときに、客席協力型で観客がさっと鯉を出すところがあったのですが、その後の「協力してくれてありがとうね(お菓子を投げる)」「(遠くから手を振るお客さんに)金魚や亀にもあげようね、遠くまで届くかな……」と、彌十郎さんが売店で買ったお菓子を投げてくれるやり取りがあり、めちゃくちゃほっこりしました。歌舞伎でもこういう巻き込み型のやり取りやってもいいんだ……!
シキブちゃんの「(ツナの)そういうところが大っ嫌い」の声色すごかった!!! 声を変えるわけじゃないけどトーンが……すごくてゾワッとなった。
結局ヤスマサが本当は何を思って裏切り、何を思いながら死んでいったのか、裏切ったあとはどうしようと思っていたのか、その内心は誰もわからないの、藪の中~~~~となりやっぱりめちゃくちゃ刺さりますね……。
後半冒頭のツナの、自分はヤスマサの「代わりに」ライに惹かれてしまっているのかという葛藤は、しんどいね……という気持ちで見ていたのですが、その後パイナップルを持ってきたライとひと悶着あって拒絶したあと、ライが置いていった箱から取り出したのがヤスマサの首だったの、ウ、ウワ~~~~~~!!!!!?!!?!!? だからパイナップル!!!!!!! となってめちゃくちゃテンション上がった。ここほんとすごかった…………。
今見ると、キンタを死なせたくないと無意識に思うくらい、道具としてじゃなくてちゃんとライにとって大切な存在だったのにさあ~~!!!! というのが……。ライ本人は嘘と思っていたその言葉が、本人も気付いていなかった、本人ですら気付けなかったライにとっての真実(ほんとう)だったわけで…………、キンタとライの関係性…………。青髭(サンホラ)が好きな人間に刺さるわけなんだよな。
もう逃げ落ちるしかないライの王の赤の衣装をバッとやって黒と銀の衣装に変わるのもすごかった!! そして落武者狩りの嵐の山中のシーン、そんなにステージに水じゃぶじゃぶやって大丈夫!? と思うくらいの滝と水溜まりですごい迫力だった。そして殺陣の途中にやられた人がシュッと髪を束ねているやつを取って、ライが落武者の姿になるのも、本当にすごくて……! 水溜まりに組み伏せられるし滝も思いっきり浴びてるしで衣装も髪もガッツリびちょびちょなのに、最後の見得のところでガッと顔を上げた瞬間に髪がちゃんもバッと後ろに流れてお顔も瞳もしっかり見えるの、本当に迫力ですごかった!!!!
その後、自らも鬼となったライのリフト、上がってきたのがまじで席の真ん前で!!!!!!! 神席だった………………すごかったです、本当に観られてよかった……!!!!
それにしても、目が見えなくなったキンタだけがライの本質を見抜き、その死も本能的に理解しているの、何回思い返しても情緒がめちゃくちゃになるな。
高校ぶりに観た歌舞伎でしたが、本当におもしろかったです。これ、役者さんを追いかけている人、他の演目のこともよく知っている人にとってはきっとぐっとくるポイントが何重にもあるんだろうな。役者さんとお客さんが積み重ねてきた歴史を垣間見た思いがして、そういう意味でもとてもお腹いっぱいになった。観られてよかったです!!!

■海に眠るダイヤモンド(10/20~12/22)
ただただ本当におもしろかった!!!! いづみさんって誰なんだ……!? とドキドキしながら見ていた前半、ピンポイントで瞬間湯沸かし器のごとく爆泣きしていた後半……本当に素晴らしい作品でした。
個人的に日曜劇場って相性の悪い枠(大河ドラマの流れで見るには時間が直後すぎるし、一度溜めるとなかなか追い付けない)なのですが、乃木亜紀子さんの脚本だしこれはなんとしても見ないとな……と放送前はかなり身構えていたところ、そんなの全然杞憂なくらい、毎週ただただめちゃくちゃおもしろく、次の話が待ち遠しかったです!!!
グッときたポイントはたくさんあり、最終話のコスモスのシーンは勿論なのですが、なかでも第4話の花火を見上げながらの語りと第8話ラストの「ごめんね」、この2つはいきなりトップスピードでめちゃくちゃ泣いてしまった。
鉄平の選択と人生、それゆえのすれ違いは見ていて苦しくなるものだったけど、でも、その帰結がああいうものであること……。いづみさんとサワダージの会話がめちゃくちゃ良かったです。人生にはどうしたってどうにもならないことがあり、全てが手に入るとは限らない。それでも今はいまここにしかない、そういう今を大切に抱き締められるように生きるのだという……。
いづみさんが朝子とわかって以降、玲央と鉄平のキャスティングの意味についてずっと考えていたんですが、あくまで記憶のなかの姿であって本当の鉄平の容姿は全く別物というの、そういうことか!?!!? と大きく唸ってしまった。それとともに、蓋を開ければ端島とは全く関係のない玲央が彼らの積み重ねた年月や人生に触れ、そして彼自身の人生が変わるというのが本当に、本当にめちゃくちゃ良かったです。人生はめぐりあわせであり、少しの何かで簡単に変わりうる。「人にはたくさんのスイッチがあって、いい方にも悪い方にもいく」……。
そして毎回「ねっこ」の流れるタイミングがドンピシャ素晴らしすぎて!!! ここぞというときに主題歌が流れるのは本当に名作。各回、ドンピシャのタイミングで流れ始めるたびにウワーーッ!!!! とひれ伏していました。
これからも折に触れてたくさん思い出す作品だと思います。本当に素敵な作品でした。

■「ライラック」第66回日本レコード大賞受賞(12/30)
自分がこんな全身全霊でレコード大賞を見る人間になると思わなかった。去年はやったー!!! という喜び100%の感じだったんですけど、今回は2024年が走馬灯になり、嗚咽号泣してしまった。本当におめでとう……おめでとう……!!!! 今もよく見返すんですけど、見返すたびに泣く。

■チ。(10/23~2025/3/15)
サカナクションが曲をやるですって!? 見なきゃ!! 天文の話だしおもしろそう! と割と気軽に見始めたんですが、まさかこんなことになるとは思いませんでした。
サカナクションのおかげでチ。に出会えました、本当にありがとうサカナクション……! 怪獣ツアーめちゃくちゃ楽しみにしてます!!!
EDからの印象では仲間を増やしつつ研究していくぞという話だと思っていたので、第1話~第4話までを一気に見て、そういう話なの!!?!? となり、一気に引き込まれた。そして12/28放送の第14話「今日のこの空は」で完全に放心してしまい、駅伝を見ながらずっと反芻しては放心し……とやっていたところ、完全に熟成されたタイミングで見た1/5放送の第15話「私の、番なのか?」によって、まっっっっって!!!!!!!!! と大変なことになってしまった。金だらいが落ちてきました、完全に……。私は何かに不意にどっぷりはまるときの表現として「床が抜け金だらいが頭上に落ちてくる」を常用しているのですが、本作に関しては床が抜けるって絶対に言えない。言えないよ………………。
ということでチ。に真の意味で大変なことになったのは2025年からという整理(にしないとこのブログが永遠に終わらなくなってしまう)。特別展も本当に素晴らしかったです!!!
人生にとっての大事な作品がまた増えました。出会えて本当に良かったです。

2024年も楽しかったな~~!!! 以上です!!

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