明日きみの話をしよう - 11/11

 ――ちなみに、これは完全な余談であるが。降谷はひとつだけ、赤井に嘘をついている。「丹野まどか」という偽名は確かに上司が用意したものではあるが、あくまで候補のひとつだった。好きなものを選べと言われてこの名前を選んだのは紛れもない降谷の意思だ。丹朱、丹頂鶴などの語に使われるように丹の字には赤の意味がある。それが決め手になったというのは、この世で彼自身しか知らない秘密である。

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